かぶねこの「反撃」インタビュー

今回は、かぶねこさんに臨時のインタビューアーをお願いして、yook おじさんに対する「反撃」インタビューを試みていただきました。


かぶねこ:  QX使用歴はどれくらいですか?
約 2 年です。詳しいことは、プロフィールを見てください。

かぶねこ:  QXを使い始めたきっかけや、それまでどんなソフトで書いていたかを 教えてください。
これも話すと長くなりますので、プロフィールを見てください。聞くも涙の物語です。

かぶねこ:  主としてどんな作業にQXをお使いですか?
翻訳、雑文(本人はエッセイのつもり)書き、メール書き、ファックス書き、CSV ファイルでのデータ管理、請求書作成、ホームページ作りなどです。

かぶねこ:  QXの一番気に入っているところは?
いっぱいあるので、「一番」といわれると困ってしまいます。

これで、飯が食えるところ。
書いても書いても、ストレスが溜まらないところ。
むちゃくちゃ安定しているところ。
必要な作業がほとんどQX上で完了してしまうところ。

かぶねこ:  yook さんにとって、ウィンドウズ世界でのQX(やQXファミリーのツール群)のイメージってどんな感じですか?
個人的にはマック OS のインターフェースの方が好きなので、Windows はQXのために存在しているようなものです。つまり「これがすべて」でしょうか。QXと QTClip がなければ、たぶんストレスを考えてマックで仕事をしていると思います。

かぶねこ:  yook さんにとって、QXのマクロの位置づけはどんなものですか?
マクロ無しでは、仕事になりませんね。
巨大なQXという要塞の中で、「少しは自分でいじれる部分」です。本体の機能で不満がある場合は、 araken さんに要望を出すしかありませんが、マクロでかなりの部分を埋めることができます。
マクロが自分である程度いじれるようになると、毎日の仕事の生産性がずいぶんと違ってきます。

それと、優秀なマクロ師さんがたくさんおられるので、それでもってQXの魅力とかパワーが倍増しているんじゃないでしょうか。

かぶねこ:  パソコンユーザーにQXをすすめるとき、どういうポイントをすすめますか? また、QXを初めてインストールして使うとき、どのへんに気をつけるとスムーズにいくでしょうか?
一番良いのは、その場に行ってインストールしてあげて、必要なマクロもいくつか使えるようにしてあげることでしょう。「自分好みにカスタマイズできるんだ」という点が実感できれば、かなりの割合でQXの虜になると思います。

初心者の方がご自分でインストールする場合は、まず Windows の基本と拡張子のコンセプトをしっかり理解してからにした方がよいでしょうね。その後は、ヘルプの 「動作環境設定」 および 「画面の構成」 の部分を熟読することです。

並みのソフトなら「とりあえず使ってみよう」でも大丈夫ですが、QXの場合は最低これだけはやっておかないとだめでしょうね。自分ではこれをしなかったので、一旦は完全に挫折しました。そのあたりの事情は、プロフィールに書いてあります。

かぶねこ:  yook さんにとって、ワープロでなく、テキストエディタで翻訳することのメリットは何ですか?
これは、「ワープロ VS テキストエディタ」( 今すぐ読んでみる )を読んでください。ワープロユーザーからクレームが付くくらい辛辣に書いてあります。私に言わせれば、翻訳に限らず、文章はテキストエディタで書くのが当然で、ワープロはものを書く道具ではないと思います。

テキストエディタだと、なめらかに入力できる。
文章だけに集中できる。
文字の表示がゴチョゴチョ動いて気が散ることがない。

ワープロの場合、アプリに使われている感じ。エディタ(すべてのエディタというわけではないが)では、自分が主人公で、道具を使いこなしているという感じ。

しかしおもしろいのは、英語を書いている場合は、ワープロでもわりとストレス無く入力できることですね。かぶねこさんはどう思われますか?

かぶねこ: Word だとリアルタイムのスペルチェックがあって便利ですよね。でも英語でさえ問題があって、ひとつは前回のインタビューで触れた、欧文文字がテキスト保存できない問題です。それから、アンダーラインなりイタリックなり(書名や強調部分)もテキスト保存でぜんぶなくなります。要するにテキストファイルとの相性がひじょうに悪いんです。何らかのかたちでテキストに出力させてくれればいいんですが。

Word でぜんぜん仕事しないので、何がまずかったのかよく憶えていませんが、わたしはこのところほとんど英語しかやってないのに Word に業を煮やしたので、他にも理由があったと思います。そういえば、マクロが作りにくかった。あんなに参考書があるのでちょっと期待していたんですが、マクロのファイルが明示的に作成されない、なんて最悪。ツールボタンへの割り当てとかも面倒。その他、エディタのマクロというものを知っていると、とてもガマンできない仕様でした……、というわけです。

そう言えば、画面の色の設定も、ページビューにしないとできないとか、そういう制限もあったように思います。白い画面はとても辛いので、このへんもストレスとしては大きかったですね。

(もし、Word のその後のバージョンで変わっていることなどありましたら、教えてください。わたしがちょっと使ったのは Word 97 です。いまも Word 98 が入っていますが使ってません。)
yook: こうして挙げていただくと、確かに、英語でもワープロは使えませんねぇ。

私の場合、あの自動スペルチェックがいやです。かぶねこさんと違って、私はスペルがいい加減ですから、あんなのを「オン」にしていると、全く仕事になりません。あとでまとめてやったら、一発なのに。

まあ、一つ一つスペルをチェックする、という教育的な効果はありますが、仕事向きでではないですよね。WORD を買ったとき、最初に「カスタマイズ」したのが、このリアルタイムのスペルチェック機能の解除でした。

かぶねこ: おっと、知らないうちに立場が逆転しそうになってました。では次の質問です。yook さんが翻訳の仕事をしていて、やりがいを感じるのはどんなときですか?
自分の翻訳したものが、雑誌などに掲載されて書店に並んだとき。

それから、逐語訳とは全く違う訳文で、原文の意味を正確に伝えるなかなか読みやすい文章が書けたとき。

そして書いた後で、「コンピュータの機械翻訳では、こんな訳文は絶対書けないだろうな、むふふふ・・・」とか思うとき。機械翻訳については、近いうちに雑文を書いて「書きたい放題」コーナーにアップします。

かぶねこ: 今後QXで実現してもらいたい機能とか、提案などありますか?
同一ファイルから開ける別ウィンドウの数が 2 個しかないのは不満です。
理想を言えば無制限に、難しければ 4 個ぐらいまでは開けるようにして欲しい。
マクロの popupmenu でも、メニューにアイコンを表示できるようにして欲しい。

かぶねこ: 最後になりますが、この「直撃インタビュー」の企画はすぱらしいですね。たくさんのかたにインタビューをするなかで、新しい発見などありましたら教えてください。
いやぁ、「新しい発見」だらけです。ベテランユーザーの方の使用法はもちろん、まだ使い始めて間もないユーザーのご意見も非常に参考になりますね。
これほど多彩なユーザーたちが、様々な分野で思い思いに使いこなしているQXというのは、おそろしいソフトだなぁ、と改めて感じました。挫折しそうになりながらも、これまで使い続けてこられたことに感謝してます。
araken さん、MLの皆さん、8番会議室の皆さん、どうもありがとうございました。

かぶねこ: では、これにて終了です。



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